ベル・キャリアファーストナビ|【貿易事務の仕事を目指す!】貿易事務の概要と活用できる資格・スキル3選

最近、にわかに注目を集めている貿易関連の仕事。なかでも、貿易事務の仕事に就きたいという人が増えているそうです。
今回は、貿易事務の仕事の概要に加え、活用できる資格の種類を紹介したいと思います。

目次

・貿易事務とは
・貿易事務の仕事内容
・【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキル@】通関士資格
・【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキルA】英語
・【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキルB】貿易実務検定
・資格を取って貿易事務としてスキルアップを目指そう

貿易事務とは

貿易事務とは、簡単にいえば貿易に関わる事務の仕事です。
日本から海外へ商品を輸出したり、外国から日本国内へ輸入したりする場合には、とても煩雑な手続きが必要となるため、そうした業務のサポートを行うのが貿易事務になります。

貿易事務は大きく分けて「輸出業務」と「輸入業務」の2種類に分けられます。
まず、輸出業務は、輸出通関の手配や通関書類の作成、運送便の手配などが主な仕事です。一方、輸入業務は輸入通関の手配や関税、消費税の納付をはじめ、商品の運送や倉庫の管理・運営などが挙げられます。

貿易事務の仕事内容

貿易事務の具体的な仕事内容としては、商品の輸出や輸入に必要な受注や発注業務、輸送、通関、船積みの手続き、倉庫の手配や代金の回収をはじめ、顧客からのクレーム処理など非常に多岐にわたります。
また、これらにまつわる書類作成、各種入力やファイリングといった事務仕事、顧客との打ち合わせなども、貿易事務の主な仕事です。
つまり、貿易事務とは、輸出入取引をスムーズに行えるようサポートする仕事といえます。そのため、パソコンやコミュニケーション能力といった一般的なビジネススキルはもちろん、「貿易事務の書類は英語」という習慣があるため英語のスキルも必要となってくるのです。

【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキル@】通関士資格

通関士とは、輸出入をしようとする人の代理として、通関手続きや税関への申請といった国際物流に関する適正な手続きを行う国家資格のことです。
つまり、通関士は貿易トータルでサポートする仕事ともいえるでしょう。
したがって、貿易事務の仕事を続けていくなかで、キャリアアップを目指したい人には「通関士」の資格を取得することをおすすめします。
ただし、通関士は国家資格であり、合格率も9.8%とハードルは高いです。

【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキルA】英語

貿易事務では、「貿易事務の書類は英語」という習慣や慣例があるため必然的に書類作成を英語で行うことが多く なります。
また、貿易で使う専門用語も、英語が多くなっているのが特徴です。
そのため、英会話のスキルというよりも、むしろ英単語のスキルの方が重要視される傾向にあります。

以下、貿易事務で使われる専門用語の一例を紹介します。

AWB

「AWB」とは「Air WayBill 」の略語で、航空貨物運送状のことをさします。

Commercial Invoice

商業送り状(インボイス、I/V)のことで、日本の関税法の「仕入書」のことをさします。

D/P

「D/P」とは「Documents against Payment」の略語で、信用状がない場合の貿易決済方法のことです。

GSP

「GSP」とは「generalized system of preferences」の略語で、一般特恵関税制度と呼ばれる、開発途上国原産の輸入品に対して、先進国が一方的に低い関税率を適用する制度となります。

Packing List

「パッキングリスト」「包装明細書」「梱包明細書」ともいわれます。

【貿易事務の仕事をするうえで活用できる資格・スキルB】貿易実務検定

「貿易実務検定」とは、貿易事務のエキスパートを養成するために、実務能力や知識レベルがどの程度あるのかを客観的に確認するための検定となります。
前述した、通関士の試験の学習は、貿易関連の法規を中心に通関について深く学ぶのに対し、貿易実務検定のための学習時には貿易実務だけでなく、契約や決済、クレーム対応や信用状、マーケティングなど幅広く学ぶのが特徴です。

貿易実務検定は受験者のスキルに応じて、A、B、C級で分かれています。
したがって、どのレベルの検定に合格したかで、貿易事務の業務レベルが客観的に把握できるということになります。
このような理由から、貿易事務検定は、貿易事務の仕事をするうえで大いに役立つ資格といえるでしょう。

資格を取って貿易事務としてスキルアップを目指そう

貿易事務の仕事は、多岐にわたっていることが分かっていただけたと思います。
仕事の幅を広げるためにも、今回紹介した資格やスキルを積極的に取得しましょう。
貿易事務としてスキルアップできれば、年収UPも夢ではありません。