貿易事務の仕事の一つに、「航空貨物事業」と呼ばれるものがあります。
この航空貨物事業という言葉自体初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、航空貨物事業の仕事内容を紹介します。
・航空貨物事業とは
・航空貨物事業の業務内容
・航空貨物事業に関わる資格
・静岡にも航空貨物の仕事はある
航空貨物事業の具体的な業務内容としては、以下が挙げられます。
・航空会社の代理として、航空会社の運送約款や諸規則に基づいた運送契約を荷主と締結および、航空会社の貨物運送状の発行。
・受託した貨物に必要なラベルを貼り、すぐに航空機に搭載できる状態で航空会社に引き渡す業務、及び荷主から集金した前払運賃の航空会社への払い込み業務。
・混載業務(複数の荷主からの小口貨物を1つにまとめること):混載貨物に関する税関
手続、情報管理および、着払貨物の運賃情報管理など。
なお、上記のような航空運送の代理店業務以外にも、貨物の集配や梱包、保管、通関、保険代理店業務などを行う業者が多いです。
航空運送の代理店は、航空会社から運賃の一部を報酬として受け取ります。
ただし、航空会社の代理として荷主と運送契約を結んでいる関係上、運送に関する一切の責任は航空会社に起因するため、事故の賠償も航空会社の責任範疇です。
航空貨物事業で使える資格としては、「IATAディプロマ試験」が挙げられます。
IATAディプロマ試験とは、航空貨物運送に関する知識とスキルを認定する資格で、「国際航空貨物取扱士資格」とも呼ばれるものです。
資格には、「基礎コース」と「上級コース」、そして「危険物コース」の3種類があり、合格者には「ディプロマ」という国際資格が付与されることになります。
現在、IATA公認代理店の基準として、各営業所に基礎コース以上のディプロマ資格者および、危険物コースのディプロマ資格者がそれぞれ2名以上在籍することが必須条件です。
IATAディプロマは、全世界80か国で通用する資格になっているため、航空業界への就職や転職時に有利になる資格といえるでしょう。
合格率は基礎が60%程度、危険物で40%程度と、高確率としては低くはありませんが国際資格であるため試験がすべて英語で行われます。
そのため、最低でも日常会話レベルの英語力が必要なうえ、高度な知識をもっている前提で受験をするため知識が浅いと合格は難しいといえます。
今回は、航空貨物事業の概要を説明しました。
静岡には清水港、御前崎港、田子の浦港など多くの港湾があり海貨の扱いが多いのですが、実は航空貨物のお仕事もあります。
ベルキャリエールでも多くはありませんが航空貨物の案件を扱っているため、興味がある方はお問い合わせください。